2022年1月 安積アルプス 大将旗山、額取山他

場所 安積アルプス 大将旗山、額取山他
エリア 東北
日程 2022/01/29 〜 2022/01/29
コースタイム

三森トンネル湖南側出口付近6:46→三森峠7:39→919m峰8:43→973m峰10:01→御霊櫃峠11:10→大将旗山12:07→額取山13:25→熱海登山口14:55~15:00→磐梯熱海駅15:39

コース状況

 三森トンネルまで妻に車で送ってもらう。三森峠へのアプローチは湖南側からとした。郡山側からだと沢が深く切れ込み旧道の距離が長くなるためである。
 車道から笹まじりの急な雪の斜面を登り、旧道に出る。うっすらと轍の残る雪道を一人ラッセルし始める。始めはツボ足だったが、すぐに嫌気が差してワカンを装着する。随分と楽になり気分も良くなった。
 三森隧道は雪に埋もれてコンクリートが一部見えるのみ。隧道の左脇から緩い斜面を直上すると三森峠に達する。朝日を浴びて中央分水嶺に立ったことを実感する。進むべき北を向くと「右が太平洋、左が日本海」である。三森峠から御霊櫃峠までの登山道は廃道とのことだが、下草が雪で覆われ意外な程広々とした雪道となっている。また、前半部分にはピンクテープなどが等間隔に付けられており迷うことはない。
 三森峠から30分足らずで919m峰の三角点に着く。予定より大幅に早く着いたと思い喜ぶが、単なる勘違い。さらに北にある919m峰(標高点)と取り違えただけであった。その919m峰(標高点)の手前のピークにはdocomoの施設がある。アンテナではなく気象観測装置のようであった。919m峰(標高点)には太いブナの木がある。登山道は北東に90°曲がっていて、ここでルートを見失い北寄りに下降して林道に出てしまった。
 973m峰までの登りが今回一つ目の大きな登りで、標高差は約150mある。ラッセルでスピードはあがらずとても長く感じた。973m峰で登山道は再び東に折れ、再びルートを見失ってしまう。今回はスマホGPSを活用しているので、登山道に復帰することができた。
 かなり遠くから見えていた頂上部が白いピークが近づいてきて、御霊櫃峠の南の980m峰と分かる。弱い冬型の気圧配置で曇り気味だった天候は少し回復し、霧氷が輝いて美しい。980m峰は猪苗代湖の展望台でベンチなども設置されている。御霊櫃峠に下って小休止。予定より10分遅れていて早々に出発する。
 御霊櫃峠から大将旗山までが今回最大の登りである。小ピークを3つ越えるため標高差は累積で約210mある。最初の登りはウインドクラストしていて、初めてラッセルから解放される。すぐに灌木帯となり再びラッセルとなり灌木も低すぎて邪魔になり歩きにくい。御霊櫃峠から大将旗山まで1kmしかないのに、1時間弱かかってしまった。
 大将旗山から下り始めると、額取山までの稜線が見渡せた。一部で雪庇が発達している。東側が切れ落ちている非対称地形のためである。大将旗山からは新雪が多くなり、より冬山らしい景色となった。また、三森峠からの前半部分に多くあった赤布などの目印は一切見当たらなかった。中央分水嶺の分岐となる1006m峰は登山道どおりに山頂の南側を巻いた。額取山に着くと、この山行で初めて人間の足跡に出会った。
 計画では額取山に12時30分に着かない場合、1006m峰から中山峠のルートは諦めて、滝登山口に下山する予定であった。しかし考えてみると、電車で帰るため距離は長いが熱海登山口に下山することにした。
 トレースを下って行くと、下山中の若い登山者カップルに出会う。聞いてみると滝登山口に下山するという。さらに下ると長靴で登ってくる登山者も滝登山口からだという。熱海登山口との分岐に着くと、やはりトレースはなかった。独りでラッセルするのも慣れたもので、緩い尾根を下って行く。林道を直角に横切る所は藪っぽくて登山道が判然としない。地図と異なり644m峰は西からトラバース気味に通過する。それ以降は赤ペンキが過剰な程ベタ打ちされている。それにしても、この辺りはイノシシの掘り起こしが多数見られ、立派なイノシシトレースまで出来ている。姿は見えないものの陰から見られているようで薄気味悪かった。
 やっと林道に出てワカンを外し登山道は終了である。あとは、凍った道路を注意しながら歩く。途中に採石場がありダンプの通行のため、泥道となり靴やスパッツが汚れて閉口した。道路を歩くこと3.2kmで磐梯熱海駅に到着した。(Y.T.)

ギャラリー
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