場所 | 地蔵岳 大日杉から山頂往復 |
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エリア | 東北 |
日程 | 2022/04/30 〜 2022/04/30 |
大日杉小屋7:15~45→標高938m 滝の上8:50~55→標高1130mから左岸の尾根に取り付く9:24→支尾根上スキー担ぐ9:50~10:00→登山道合流標高1264m 10:09→地蔵岳山頂10:51~11:40→大日杉小屋12:35
4月28日午後に大日杉小屋までの冬期閉鎖が解除された。大日杉小屋の駐車場にはすでに7台が駐車しており、予想外の盛況である。昨日降った雪が解けて雨だれとなる中、カッパを着てのスタートとなる。今回は沢ルートの偵察のため、夏道のザンゲ坂を登らず、沢の右岸を行くことになる。
杉林の河岸段丘を進むとすぐにデブリの通り道に出会う。スキー板を外して通過すると、眼下に本流が増水して流れているのが見える。幸いルートの左支沢は埋まっているので沢中を進むことにする。
1時間程で逆くの字の滝が現れ、右岸から高巻く。所々、沢が開いているが2つ目の滝もクリアして進む。右岸からのブロック雪崩に注意しながらの登高が続く。
出発から1時間40分で沢の源頭に近づき傾斜が増したため、左岸の尾根に取り付く。しばらくスキー登高を続けるが、鞍部手前でヤブとなりスキーを担ぐことになる。藪漕ぎはせず、雪渓上部をトラバースし10分程でスキーを履くことができた。
傾斜も緩み間もなく夏道に合流する。だまし地蔵をトラバースすると、飯豊本山が姿を現す。何度も見ているものの、左右に開いた尾根の圧倒的なボリュームは圧巻である。
いつも思うが、飯豊本山には引力があるようで、それに引きつけられるように足が前に進んでいく。地蔵岳の頂上で休んでいると単独行者と邂逅する。長者原から3日目で、これから本山、大日岳を経て蒜場尾根を下山するとのこと。いやはや。また、本山を眺めていると2人が本社の沢左岸の尾根を登高中で、そのスピードは速かった。3日後には自分もあの尾根を登るのだ。
再びスキーを履いて下山にかかると、昨日の新雪も思いの外、滑りやすかった。夏道を外れ、いよいよ沢ルートへと入る。広い斜面から急斜面になると幅も狭く、横滑りでズリズリと降りていく。沢中の上部は快調に滑れるが、滝の巻きのために尾根に上がると上部からブロック雪崩がありタイミングが悪いとヤバいなという感じである。昨日の雪が解け、デブリ上の泥土や杉っ葉でスキーが滑らない所があったものの、順調に滑降し地蔵岳山頂から55分で大日杉小屋に到着した。
沢でスキー板の泥を洗い落として、駐車場で同行のIさんに「もう一回登れますよ」と冗談を言いつつも、八重桜と新緑に彩られた山里を後にした。(Y.T.)