場所 | 鳥海山 湯の台~伏拝岳往復 |
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エリア | 東北 |
日程 | 2022/05/29 〜 2022/05/29 |
車道終点(標高973m)6:28→小休止(標高1300m)7:27~7:35→ヤブ(標高1800m)8:45~9:00→雪渓上端9:46→伏拝岳10:00→雪渓上端滑降開始10:45→車道終点(標高973m)12:07
前泊したテントを撤収し、駐車スペースから車道の終点に移動する。残雪に行く手を阻まれ、ここからスキーで歩行を開始する。融雪の遅い樹林帯の中を進み、車道をショートカットしながら高度を稼ぐ。夏の登山口付近を過ぎると大斜面になるが、その後ガスがかかり視界不良となる。数十m先の先頭のI さんが見えなくなる程で、雪渓のルートファインディングも不可能となる。
出発から2時間程で標高1800m付近まで登り、快調に登高してきたが、ついに雪渓が途切れてしまった。手前で一瞬ガスが切れた時に確認したとおり、スキーをクワガタにしてハイマツのヤブを漕いで無事に西側の上部雪渓に移ることができた。風が強く寒くなってきたので、オーバー手袋とヤッケを着用する。
再び登高を開始すると次第にガスが切れ、嘘のように視界が開けた。振り返ると見事な雲海が広がり、日本海は見えないが迫力はこちらが勝るように思えた。雪渓は外輪山の手前まで伸びていてルートファインディングは大正解であった。
雪渓の斜度は次第に急になるが、それほど苦労することなく斜登高を続け、雪渓の最上端に到着する。スキーをデポして伏拝岳を目指す。草付きを登るとすぐに夏道の湯の台分岐付近に合流する。伏拝岳と行者岳との間で大休止。南は一面の雲海の上に月山が頭を出している。北側は稲倉岳と千蛇谷から中島台ルートで鳥海山の雄大さが良くわかる。
スキーデポ地点まで戻って上部雪渓の滑降開始。雪質、斜度とも申し分ない。再び3分程ヤブを漕いで最後の滑走に移る。背後には鳥海山の雄大な山容がそびえ、早く下るのはもったいないので途中で小休止。深田久弥が「山容秀麗という資格では、鳥海山は他に落ちない」と讃えた名山を鑑賞する。上部の雪渓を鶏型雪渓、下部の雪渓をフィッシュテールと勝手に名付けた。雪渓は上から見ると繋がってように見えても下ってみるとそうではなく、逆に下から見上げると繋がっていないものが繋がっているように見えることが分かった。
標高を下げる程、雪渓は凸凹になり、夏の登山口駐車場付近で一旦板を外す。車道を少し歩いた後、再び板を着けて小沢を滑るが、ヤブがうるさい。最後はスキー板をザックに着けて小沢を下り、少し下りすぎたので車道に戻った。今回は大好きな鳥海山を登り、滑ることができ大満足の山行であった。(Y.T.)