2022年8月北岳 小太郎沢

場所 北岳 小太郎沢左俣
エリア 甲信越
日程 2022/08/11 〜 2022/08/13
コースタイム

8月11日(木)
郡山市9:00→芦安市営駐車場14:40/15:00バス→広河原15:58(テント泊)
8月12日(金) 小太郎沢左俣
起床7:00~広河原出発8:03→林道→小太郎沢出合8:25→標高1920mの二俣11:46→標高2250mの二俣14:11→小太郎尾根稜線16:50(テント泊)
8月13日(土) 北岳
小太郎尾根稜線6:22→小太郎尾根分岐6:53~7:05→北岳肩の小屋 7:26 →北岳山頂 7:58~8:05→小太郎尾根分岐8:45~9:00→白根御池小屋10:00~10:10→広河原11:20~11:30

コース状況

8月11日(木)
 圏央道、中央道と渋滞に巻き込まれ、予定よりやや遅れて芦安市営駐車場(無料)に到着する。急いで身支度をしてバス乗り場に行き、バス代1160円と協力金300円(片道一人あたり)を支払いバスの到着を待つ。バスの案内の方から今日は多くの登山者が入山しているとのこと。バスは混雑していたが、何とか一番後ろの席に座れた。約1時間で広河原に到着。今年6月にリニューアルオープンした広河原山荘で予約したテント場の受付をする(テント場 900円/人)。野呂川の吊り橋を渡り、旧広河原山荘の前にテントを設営する。
8月12日(金) 小太郎沢左俣
 夜半から雨がテントを叩き、起床時間になっても止まないため、二度寝をしてしまう。7時頃に起きて外を見ると青空が出ている。スマホの電波が入らないため広河原山荘のフロントで気象情報を聞くと台風8号が接近しているが、今日の天気は持ちそうなので予定どおり小太郎沢を遡行することにした。
 朝食を食べる間もなく急いでテントを撤収し出発。令和元年台風19号により通行止めとなっている南アルプス林道を20分程歩き、工事用の作業道を降りると小太郎沢との出合である。作業用の橋を渡ると堰堤が連続で6個続いている。背中の荷物が重いので堰堤を越えるのも一苦労である。
 最後の堰堤を越えて、倒木の多い沢を遡行する。小太郎沢は標高差1150mを水平距離2.5km、平均斜度25度で詰めあげるため、河原状のところはなく全てが小滝か大滝といった印象である。
 最初の15m滝は左壁からザイルを出す。トップのIさんでもザックが重いため、登攀に苦労している。セカンド以降はザックを荷揚げしてから空身で登攀する。
 次の2段20mもザイルを出し1P目はIさん、2P目は自分がリードする。2P目の傾斜はないがヌルが強く慎重に登る必要がある。
 標高1920mの二俣まで、さらに滝場が続きもう1回ザイルを出した。また、予報に反して天候が悪化し、断続的に小雨が降りカッパを着る。
 標高2250mの二俣は右沢を選択すると、流れは細くなり源頭の様相である。今日は小太郎尾根の稜線でテントを張るため、水が枯れる前に4リットルを満タンにする。ザックの重さは25kg位だろうか。最後の詰めは草付きとなるが、登山道並みの獣道が左に斜上するようについている。これをたどると尾根状になり、稜線下のハイマツを突破することになった。東北のハイマツと異なり、樹高が2m程ありほとんど木登りの世界である。20分程奮闘すると、やっと岩がボロボロの稜線に到着した。
 雨で衣類が濡れ、気温も低く体感的にはかなり寒く感じられ、テントに入れた時にはあまりの暖かさに安堵した。
8月13日(土) 北岳
 朝起きると、北岳の山頂がバッチリと見えテンションが上がる。テント場より標高差500m近くあるため、かなり高く見える。西には仙丈ケ岳が見えるが、東はガスっていて富士山は見えなかった。
 テントを撤収して出発するとガスに覆われ山頂は見えなくなった。計画ではバットレス第4尾根の予定であったが、天候不良により中止とし北岳山頂を往復して下山することにする。小太郎尾根分岐に荷物をデポすると身軽になって、1時間弱で北岳山頂に到着する。小雨が叩きつけるように降っていて、写真だけ撮って早々に引き返す。小太郎尾根分岐から草すべりの斜面に入ると風もなくなり、ほっとする。1時間程で四角い池のある白根御池小屋に到着する。立派な大きな小屋で平成11年に草すべりからの雪崩により前の小屋が倒壊したため、平成17年に新築されたそうだ。テント場には台風8号の通過待ちで停滞している登山者がいた。バスの出発時間が12時のため先を急ぎ、さらに急な尾根を下り続ける。足にかなりの疲労を感じる頃にようやく広河原に到着した。(Y.T.)

ギャラリー
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